「イヤホン型翻訳機」がクラウドで資金調達、まるでスター・トレックの世界?

photo/Waverly Labs

ウェイバリー・ラブズ(Waverly Labs)が開発した「パイロット(Pilot)」は、まるで映画『スター・トレック』に登場する宇宙翻訳機のようだ。

ブルートゥースのイヤホンのようにこの「パイロット」を装着すると、異なる言語を話す人たちがまるで言葉の壁などないように、会話を始めることができる。

ウェイバリー以外にも、すでに複数の翻訳アプリが利用可能となっており、例えば「Google翻訳」アプリは、対応言語も数十に上っている。カメラスキャンをすれば、希望の言語に翻訳した文章をスマートフォンの画面上に映し出してくれる機能があるほか、音声対応もしている。あなたの話した言葉を受けて、対象言語に翻訳した音声を出してくれるのだ。外国に旅行中などには、非常に便利な機能だ。

だが、このアプリには少々面倒な点もある。あなたが翻訳してもらいたいことを話したあと、スマホは少しの間“考えて”から、対象言語の音声を出す。相手が返事をする際にも、同じ過程を経なくてはならない。素晴らしい機能であり、未来的だが、自然な会話が成り立っているとは言いづらい。

そこで、登場したのがウェイバリーだ。

パイロットは言語を認識してすぐに、その内容を翻訳し、音声にすることができる。まず、あなたと話す相手のそれぞれが、イヤホンを装着する。コミュニケーションのブレインとなるのは携帯電話だが、ウェブアクセスは不要だという。その後については、想像の通り。ただ普通に会話をするだけだ。

ウェイバリーのアプリが聞き取った内容を翻訳し、その内容を音声として、それぞれのイヤホンに送ってくれる。当然ながら、デコードとプロセスにかかる時間はあるが、わずかなものだ。

当初はロマンス語(フランス語、イタリア語、スペイン語)と英語のみ翻訳可能だが、対応言語は順次、増やしていく方針。価格は250~300ドル(約2万7,800~3万3,000円)の予定だ。

同社は5月下旬から、クラウドファウンディングのインディゴーゴーで資金調達を開始した。パイロットに先駆けて、今夏には翻訳アプリのみを発売する計画。製品の詳細については、同社のウェブサイトで確認することができる。

編集 = 木内涼子

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