高みを目指す女性が心に留めるべき10の教訓

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今から約45年前の1970年、ハーバード・ビジネススクールのMBA過程に初めて入学を許された4人の女子学生の1人、マーガレット・ヘニグが、当時まだ少なかった企業の女性幹部についての研究を始めた。それをまとめてクラスメートのアン・ジャーディムと1977年に発表した共著『管理職の女性たち/女性がビジネスの世界で生き抜くためのマニュアル』はベストセラーとなり、2人は以降、女性管理職向けの講演やトレーニングを行うようになった。

とはいえ当時は今と状況が大きく異なり、ヘニグが調査対象とした25人の女性はいずれも最高レベルの幹部ではなく、全員が父親か親族のコネで就職していた。

数十年で多くの変化が

今では“女性管理職”は当時よりもずっと一般的な存在だ。この40年で、女性管理職を後押しすべく法律も変わった。それでも女性は依然として、企業の役員室であれホワイトハウスの大統領執務室であれ、目指す場所に到達できずにいる。

その大きな理由は、ヘニグとジャーディムの言葉を借りれば、成功するために必要なコミュニケーション方法や人付き合いの仕方を理解していないからだ。著書のサブタイトルからわかるように、二人は「成功」ではなく「生き残り」に重点を置いている。

では、女性リーダーに必要なものは何なのか。ほかの世代の働く女性たちの意見も取り入れた、「女性リーダーの10の教訓」を以下にまとめてみた。

1. 自分の存在と能力をアピールする
ともに最初のステップとしては重要だが、必要なのは自分の存在と能力を誰かに認識させること。誇示する必要はないが、自分の貢献度を人々に認識させる機会を逃さないことが重要だ。謙虚すぎると見過ごされてしまうかも。

2. ネットワークをつくる
自分にとって有益な人に、能力を売り込むために必要だ。ネットワークを築くことで知識を共有し、人から学び、重要な基盤をつくることができる。ビジネスの世界では、一匹狼は上手くやっていけない。

3. 優先順位を決める
「全てを手に入れる」こともできるかもしれないが、常に全てを上手くまわすのは難しい。仕事や家族、社会的責務など複数のタスクを一度にこなそうとすると、リスクを拡散することになる。

4. 戦いどころを選ぶ
これも優先順位に関わることだが、会社や家族、自分にとって最も利益になる戦いを選ぶように。“戦わない”道を選びすぎると、結局泣きを見るというリスクを冒すことに。
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編集=森 美歩

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