ビジネス

2016.04.06

ヴァージン・アメリカが4年連続首位、米航空会社クオリティー調査

Chris Parypa Photography / Shutterstock

米国の航空会社を対象とした「米航空会社クオリティー調査(Airline Quality Rating、AQR)」で、ヴァージン・アメリカが4年連続でトップに輝いた。

毎年発表されているAQRは過去12か月の間に米運輸省に報告されたデータに基づき、米航空会社13社の「定時到着率」、「搭乗拒否率」、「荷物の誤処理率」、「乗客からの苦情率」の4項目に関する記録をまとめ、エンブリー・リドル航空大学のブレント・ボーウェン博士とウィチタ州立大学のディーン・ヘッドリー博士が発表しているもの。4項目すべてのスコアの加重平均によって、総合順位を決定する。

4月4日に公表された今回の調査結果では、ジェットブルーが2位につけた。搭乗拒否率が最も低かったほか、荷物処理でのミスの発生件数が1,000件当たり1.81件と、13社のうち2番目に低かった。

定時到着率はこの1年で、大部分の航空会社の実績が改善されている。国際平均でも、2014年の76.2%から79.9%に引き上げられた。2015年に米国内で最も定時到着率が低かったのは超格安航空会社のスピリット航空で、69.0%だった。同社は総合スコアでも最下位だった。

搭乗拒否率(ダブルブッキングなど)と荷物の誤処理率も、全体としては減少している。2014年には搭乗拒否が1万席当たり0.92件、荷物処理のミスが荷物1,000個当たり3.62件だったが、2015年にはそれぞれ、0.76件、3.24件に減少し、改善がみられた。

一方でここ数年、変わらない傾向もいくつかみられる。主に混乱の発生が少ない太平洋地域の空港の発着便を運航しているハワイアン航空は、今年も定時到着率が88.4%でトップにつけ、全体の順位では4位を獲得した。

しかし、定時到着率と搭乗拒否率のスコアでは、エンヴォイ・エアのような地域航空会社で改善がみられていない。これは主に、使用している旅客機が小型であることから、悪天候による欠航率が高いためだ。
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編集=木内涼子

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