強い男のふりはやめた方がよい――米の心理学者が忠告

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精神的に強いことと、強いふりをすることには大きな違いがある──米ラトガース大学の心理学者たちはこのほど、「タフなふりをすることの危険性」を示す調査結果を発表した。

伝統的に、男性は強いものだと考えられてきた。男は屈強で、自律的であり、勇敢であると同時に、感情的にも抑制がきくものだとされてきた。だが、こう考える男性たちは、健康上の問題を無視する傾向が強いことが明らかになった。医学的な問題があることを示す兆候があっても、医師の診断を受けることをできる限り先延ばしにしようとすることも分かった。

診察を受けたとしても、医師に対して正直に話さず、なるべく症状を軽く伝えようとすることも確認された。さらに、医師が男性の場合には、その傾向がさらに顕著になるという。女性の医師の方が正直に症状を伝える場合が多いのは、自分を強く見せなければならないというプレッシャーをあまり感じないためだという。

だが、こうした男性たちは皮肉なことに、男性の医師を好む傾向がある。男性医師の方が正直になれないにもかかわらず、医師としては男性の方が優れていると思い込んでいる人が多いからだ。

調査を行った研究者らは、自分を強く見せたいという男性の願望が、平均寿命を女性より5歳短くしている一因ではないかと推測している。また、診察を受けることを嫌がったり、症状を軽く申告したりすることも、早期の治療開始を妨げる原因になっているとみられる。

自分を強くみせようとすることは、健康以外の面にも危険をもたらす。自分のことは自分でできると考え主張することは、仕事や人間関係にも悪影響を及ぼすのだ。以下に示すとおり、あらゆる面で健康であり、そして長生きするために、「タフな男」がやめるべき3つのことがある。
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編集 = 木内涼子

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