「年収5千万円」も当たり前 米ITセキュリティ業界の高給ぶり

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サイバーセキュリティは金になる――。サンフランシスコでは、ITセキュリティ担当主任(CISO)の年収の中央値が42万1,000ドル(4,687万円)という調査結果が明らかになった。

人材企業SilverBullのリサーチによると、全米のCISOの年収の中央値は現在、223,000ドル(約2,500万円)。サイバー犯罪が多発する中、この2ヶ月間だけで2万ドル近く上昇している。

下記に米国で最もセキュリティ担当者の給与が高い6都市を挙げてみた。金額は各都市のCISOの年収の中央値。

1. サンフランシスコ 421,000ドル
2. ニューヨーク 406,000ドル
3. ワシントンDC 380,000ドル
4. ロサンゼルス 378,000ドル
5. シカゴ 362,000ドル
6. アトランタ 348,000ドル

これらの金額は各都市での生活コストに比例している。ビジネスインサイダーの算定では一世帯の年間生活コストは、サンフランシスコが92,000ドル、ロサンゼルス74,000ドル、シカゴが72,000ドル、そしてアトランタが64,000ドルだ。

SilverBullによると、今後最も懸念されるサイバー攻撃はAPTと呼ばれるタイプのもので、企業ネットワーク内に侵入者が潜伏し、長期間に渡りデータ漏えいを行うという。

また別の調査会社Juniper Researchは、個人や企業データのデジタル化の進行に合わせ、データ漏洩対応のコストは2019年までに2兆1,000億ドル(約234兆円)に達するという。これは現在のほぼ4倍の数字だ。

サイバー犯罪が急増する中で、セキュリティ業界は人材不足にあえいでいる。CISOの年収は今後2年で、50万ドル近くに達するかもしれない。

編集=上田裕資

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