オンライン決済ストライプがキューバに上陸 オバマ政権も後押し

キューバの首都ハバナの様子(Photo by Enrique Castro Sanchez/Anadolu Agency/Getty Images)


キューバでスタートアップカルチャーを開花

「海外にコネクションがない起業家でも、簡単にビジネスを立ち上げて運営できる仕組みを提供するのが我々の役目だ」とコリソンは話す。当面はキューバ向け事業がストライプの業績に与える影響は軽微だが「世界中にインターネットコマースを広める」という同社のミッションに合致した行動だとコリソンは言う。

ストライプはキューバの起業家にリーチするため、ハバナを拠点にテック系スタートアップを支援しているMerchise Startup Circleという団体と提携する予定だ。

「キューバには優れた技術やアイデアを持ったソフトウェア開発者が大勢いるが、これまでは投資家から資金を集める手立てがなかった。Stripe Atlasによって、キューバでもオンライン事業を立ち上げてユーザーに課金することが可能になる」と同団体の共同創業者兼ディレクターのアレックス・メディナは言う。

インターネットが普及していないキューバではこれまで、「El PaqueteSemanal」という1テラバイト分の映画や音楽を格納したハードドライブが毎週流通し、人々は1ドル10セントから2ドル20セント程度の金額を支払ってデジタルコンテンツを家庭で楽しんできた。しかし、昨年以降キューバ政府はようやくインターネットの普及に動き出し、Wi-Fiスポットの開設が進んでいる。一般家庭へのブロードバンド導入も近い将来実現する予定だという。

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事