ビジネス

2016.03.10

米GMが小売の市場シェア拡大に注力、平均販売価格が上昇

Bill Pugliano / Getty Images


GM米国販売部門のカート・マクニール副社長はこれらについて、「シンプルな戦略だ。在庫水準とインセンティブに充てる予算を厳しく管理し、レンタカー向け販売を縮小する一方で、利益の多い小売販売の市場シェアを拡大する」と話した。また、これらは単なるPRではなく、理にかなったアプローチだという。

利益の少ないレンタカー向けの販売では、一台当たりの利益が減るだけでなく、中古車としても価値の低い車が増えてしまう。それでは最終的に、ブランドに悪影響が及ぶことになる。

GMのレンタカー向け販売台数は2015年、前年より5万台減少。今年1〜2月も、同3万台減っている。

ただし、GMは依然として、政府や法人顧客向けの販売については良い取引だと考えている。すべての大量販売契約を打ち切っている訳ではなく、同社の大口顧客向け販売は、28か月連続で業績を伸ばしている。年間販売台数に占めるレンタカー向け販売の割合は従来、22~24%だった。しかし、戦略的な抑制によって2016年は、20%程度にまで低減する見通しだ。

JPモルガン・チェースのアナリストはこうしたGMの方針について、前向きな兆候だと述べている。「北米事業の健全性と収益性が、今後も維持されるということだ」という。

編集 = 木内涼子

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