ブラジルで逮捕のFB幹部 「データは全て暗号化されていた」

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犯罪捜査に必要なデータ提供に協力しなかったとして3月1日、ブラジル警察に逮捕されたフェイスブックの幹部は「会社は情報を提供する術がなかった」と語った。

フェイスブック中南米担当のディエゴ・ゾダン副社長は3月5日、MIT(マサチューセッツ工科大学)の南米年次総会に出席し、「情報は携帯電話で送信されるときに暗号化され、保存もされないので、警察への提出は不可能だ」と説明した。

ブラジル警察は麻薬取引捜査に必要だとして、フェイスブック傘下の人気メッセージアプリWhatsAppを介して送られたメッセージの提出を求めていた。しかし、WhatsAppは昨年11月以降、サーバーに送られる全てのメッセージを暗号化していたという。

ゾダンは、フェイスブックはデータにアクセスできず、情報提供は不可能だと強調した。

ブラジル警察は3月1日にゾダンを逮捕。フェイスブックは「極端で不適切な措置だ」とコメントを出した。ゾダンは24時間拘置されたが、翌2日に上級裁判所が下級審の判断を覆し、釈放を命じた。

ゾダンは質疑応答の場で、警察での対応について「私は丁重に扱われた」と述べた。

「この一件はブラジルでのフェイスブックの拡大を妨げるものではない。我々は使命感を持って仕事を行っている。使命感を持って事に対処すれば、日々の雑事に惑わされることは無い」と付け加えた。

編集=上田裕資

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