トイレから医療を変えるイノベーション女子 鶴岡マリア

鶴岡マリア(岡田晃奈=写真)


「病院に行かなくてもいい、試験官1本分の血液が必要なわけでもない。そんな利点だけではやってくれないことがわかりました。そもそも『血を採る』ことを思い浮かべて行動しなければいけない」

そこから方向転換し、ターゲットを「尿」に絞る。早期に病気の兆候がわかれば、より早い段階で病院に行く。同社のサービスでは、病気に直結する17の検査項目を設ける。昨年11月のプレゼン後、介護施設や製薬会社からの問い合わせが相次いだ。大手デベロッパーなどと、導入に関する具体的な話も進む。

「エンドユーザーは排泄するだけでいいという状況を100%つくりたい」。自分の魂を賭けるくらいの気持ちで、昼夜開発に没頭している。

つるおか・まりあ◎1989年生まれ。大学在学中に「サムライインキュベート」にインターンとして参画。卒業後、正式に入社し、おもに新規事業などを手掛ける。退職し、フリーランスとして働いた後、2014年6月に「SYMAX(サイマックス)」を設立。

古谷ゆう子=文

この記事は 「Forbes JAPAN No.20 2016年3月号(2016/01/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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