勝ち組はアマゾン、フェイスブック
フェイスブックとアマゾンの株価は過去12か月で30%以上も上昇。マーク・ザッカーバーグは世界で最も資産を増やした人物となり、資産額は昨年から112億ドル(約1.3兆円)増加。総合順位は昨年の16位から、今年は6位に駆け上がった。アマゾンのジェフ・ベゾスも1年で104億ドルを増やし、資産額452億ドル(約5.2兆円)で世界で5番目に裕福な人物となった。
しかし、トップのビル・ゲイツのポジションは揺らいでいない。ゲイツの資産は昨年から42億ドル減少したが、ジェフ・ベゾスには298億ドルの大差をつけ、750億ドル(約8.6兆円)で今なお首位に君臨している。
一方、ここ一年のテック業界で最大の負け組と言えるのが、オラクル会長のラリー・エリソンだ。オラクルの株価は19%下落し、彼の資産は107億ドル減少した。それでもなお、71歳のエリソンは436億ドルの資産を持ち、世界7番目の長者となっている。
負け組の代表はツイッター、GoPro
苦戦が伝えられるツイッターの創業者らも、大きく資産を減らした。ツイッター株は昨年から70%近く値を下げ、共同創業者のエヴァン・ウィリアムスの資産は13億ドル減少。現ツイッターCEOでスクエアCEOも兼任するジャック・ドーシーの場合はさらに悲惨だ。
昨年IPOを果たしたスクエアの株価が大きく下落。公開前に60億ドルの企業価値とされたスクエアの時価総額は現在、35億ドルにまで低下し、ドーシーの現在の資産額は10億ドル。かろうじてビリオネアの地位にとどまっている。
GoPro創業者のニック・ウッドマンの場合は、株価が80%も低下したことにより、今年はリストから姿を消している。
国別の構成比率を見てみると、テック業界で最大の勢力はアメリカと中国だ。71名の米国人がランクインしており、そのうち53名はカリフォルニア州に居住。中国からは41名がランクインしており、世界で33番目に裕福なアリババCEOのジャック・マー(205億ドル)を筆頭に、テンセント共同創業者のポニー・マー(166億ドル)、バイドゥ会長兼CEOのロビン・リー(110億ドル)らが続いている。
今回のランキング入りを果たした女性は10名。スティーブ・ジョブズの遺産を引き継いだローレン・パウエル・ジョブズは、ディズニー株を大量に保有し、資産額は162億ドル。
テック業界で最も裕福な女性起業家と言えるのは、レンズ・テクノロジー社(藍思科技)を率いる中国の周群飛(Zhou Qunfei)。周は昨年3月に同社をIPOさせ、現在の資産額は59億ドルとなっている。