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米市場調査会社J.D.パワーが発表した「2016年米国自動車耐久品質調査(VDS)」の結果によると、消費者の自動車に対する信頼感は低下している。だが、それはエンジンやトランスミッションの故障の可能性が高まったせいではない。多くの人が、ハイテク化する車にストレスを感じているためだ。

車載インフォテインメントやナビゲーション、車載通信システムに関連する問題は増加しており、自動車のオーナーたちは特に、ブルートゥースを搭載しているスマートフォンと連携させる技術や、音声コマンドが誤った指示が頻発することなどに苛立ちを感じている。VDSによると、自動車を所有する人の20%が、これらに関連する問題点を報告した。

自動車業界は2020年をめどに自動運転車を実用化させることを目指し、各社は開発にしのぎを削っているが、現時点では十分な消費者の信頼を得ていないことが明らかだ。

だが、J.D.パワー自動車品質部門のレニー・スティーブンス副社長は、「自分が所有するスマートフォンと連携できる車を信頼できない、ナビゲーション・システムを信頼できないという消費者は、自動運転技術が自分たちを助けてくれるものだということを信じる準備ができていないのだ」と説明する。

消費者を対象とした啓蒙活動を行えば、こうした見方は改善されるかもしれない。同氏によれば、多くのディーラーが販売時に、顧客のスマートフォンと車を連携させるための設定を行っている。そのため、消費者は後に自分で別のスマホを使おうとする時になって、混乱してしまうのだ。消費者はこのほか、通話中に電話が切れるという問題を挙げているが、これは車よりも、どちらかと言えば無線ネットワークの問題である可能性が高い。

だが、いずれにしても苦情はすべてが問題だ。報告書によれば、購入する車を選択する際、どの程度その車を信頼できるかという点は重大な要素だ。独自動車大手フォルクスワーゲンがディーゼルエンジン車の排ガス規制を不正に逃れていた問題が示したように、消費者は信頼できない車は購入しない。スティーブンスは、「信頼度の低下に加え、リコールされる車と安全性に関連した苦情の増加は、消費者信頼感に影響を及ぼしている」「信頼性は購入決定とブランド・ロイヤルティに直接的な影響力を持つ」と指摘している。

信頼感では「レクサス」が第一位

こうしたなか、車の中で最も信頼感を得ているのはどのブランドなのだろうか?VDSによると、1位は5年連続でレクサス。次いで、ポルシェ、ビュイック、トヨタ、GMCとなった。

今回の調査は、2013年型車を購入したユーザー33,560人を対象に、2015年10~12月に実施した。

編集 = 木内涼子

 

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