「恐怖」に支配される職場にしないための4つの方法

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ハーバード・ビジネス・スクールの調査によると、最近の職場では「恐怖」による支配がまん延しているらしい。従業員らは業務上の重要な問題に関する自分の考えを自由に述べることができないというのだ。彼らの考えは、意思決定に重大な影響を及ぼし得るものだが、伝えられなければ、どんな影響も与えようがない。

こうした職場が急増しているのはなぜだろう?そして企業は、成功につながる文化と「恐怖」による支配をなくすために、何をすればよいだろうか?4つの方法を紹介する。

1. EQを重視する

心の知能指数(EQ)は自分と他人の感情、そのやり取りを認識し、読み取る能力だ。知能指数(IQ)と異なり、EQは自己認識や状況認識、共感、衝動抑制などの感情に関する能力であり、伸ばすことができる。特定の影響圏の中では、リーダーの意見を筆頭に順序効果が発生するため、リーダーの立場にある人たちにとっては、非常に重要な能力だ。

この能力に欠けるリーダーたちは、部下たちに恐怖心を植え付けようとする。人にやる気を起こさせるための他の方法を知らず、状況認識を持たないからだ。他人にどう思われているかという自己認識にも、他人に共感し、その人が何を求めているかを察する力にも欠ける。こうした人は、職場から排除しなくてはならない。そういう人には、「自己発見」を促そう。

2. バッグはいつもドアの近くに置いておく

習慣を維持するのは良いことだ。習慣はスケジュール化につながり、スケジュール化は安心感につながる。変化が「基本」の世界で、不確実性が特色の毎日の中に確実性を見つけようとするのは、誰にとっても自然なことだ。

だが、その習慣の中の自然な事が不自然な結果を生んだ時には、問題が生じる。例えば新入社員がチームに加わったとき、自分たちにとっては何が文化的な基準として受け入れられているかを伝えておく必要がある(言葉で明確に説明されていない習慣も含めて)。

コミュニケーションを取ることは、情報の流れを生む。情報から生まれたより幅広い「文脈(前後関係や背景)」は、次の2つを可能にする─A) 意思決定、B)適切なレベルにおける意思決定。

3. 「知らない」ことに慣れる

コントロールするため、安心感を得るために、何でも人に尋ねて知っておきたいと思うものだが、聞いても答えが得られない場合がある。分からないことと向き合う自信を付けるには、スケジュール化されていないプロジェクトなどを探して、自分から取り組んでみよう。

分からないことがある状況に、慣れなければならない。マネージャーやリーダーたちは、指図したり脅したりするのではなく、励ましたり指導したりすることによって、こうした取り組みを促す必要がある。

4. 謙虚でいる

結局のところ、我々は皆、人間だ。すべての答えを持っている人はいない。だから、自分より優れた人を雇えば、事業を一段高いレベルに引き上げることができる。

謙虚な態度こそが、リーダーを他の者たちとは別の存在にし、互いの関与と好奇心を文化として根付かせることにつながる。「毒」のある同僚と一緒に働きたい人はいないだろう。「恐怖の文化」が支配する職場も同じだ。悪いものは排除すべきだ。良いものを共有し、互いの疑問点を解消するためのコミュニケーションを取れるようにすれば、あなたの職場には誰もが「必要なもの」と考える文化が築かれるはずだ。

編集 = 木内涼子

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