米IT企業の給料、10都市ランキング 平均年収は1200万円以上

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テック系人材にとって、シリコンバレーは依然として成功者の町だ。転職情報サイトDice.comは、テック系人材の報酬額を調査し、毎年ランキングを作成している。調査開始から11年目の2015年に、テック業界の年棒は前年比7.7%アップと、これまでで最も高い上げ幅を見せた。全米7つの大都市では、平均年収は軒並み10万ドルの大台を超え、ボーナスや契約料も飛びぬけている。

2015年のテック系プロフェッショナルの全米平均年収は、9万6,370ドル(約1,135万円)という数字がはじき出された。

Dice社のボブ・メルク社長は「テック系人材の獲得競争が激化しているのは紛れもない事実です。優秀な人材に対する需要は高まる一方で、テック系プロフェッショナルは引く手数多で失業率も低いため、企業側も人材の獲得には苦戦を強いられる。雇用主は、報酬の面でも競合他社に比べてより魅力的なオファーを出さざるを得ないのが現状です」と述べた。

このリストを作成するにあたり、Dice社は、2015年10月6日から11月25日の期間に全米で1万6,301名のテック系人材に対しオンライン調査を実施した。

その結果、予想通りシリコンバレーが1位を獲得した。シリコンバレーで働く調査対象者の昨年の平均年収は、前年比5%アップの11万8,243ドル(約1,431万円)。2位のニューヨークは、前年比11%アップの10万6,263ドル(約1,286万円)だった。

3位に食い込んだロサンゼルスは、前年比10%アップで10万5,091ドル(約1,272万円)だ。

調査対象者のうち、報酬に満足していると答えた人の割合も増加傾向で、昨年の52%に対し53%だった。雇用の見通しについても自信をもっているという回答者が多く、全体の67%が「自分にとって満足のいく仕事を得る自信がある」と答えている。事実、彼らのうち39% が来年には次の仕事に就く計画を立てているという。

「調査結果から、テック系人材の多くが現在の報酬に満足していることが分かりました。しかし、現状に満足していない人材がいるのも事実です。高度な技術と能力を持つプロフェッショナルは、昇給を交渉する、或いは更に待遇の良い仕事に就くチャンスです。好条件の仕事は沢山あります」(メルク氏)。下記に上位10都市のランキングを掲載する。

1位:シリコンバレー(カリフォルニア州)
2015年の平均年収:11万8,243ドル(約1,431万円)
対前年比: 5%増

2位:ニューヨーク(ニューヨーク州)
2015 年の平均年収:10万6,263ドル(約1,286万円)
対前年比: 11%増

3位:ロサンゼルス(カリフォルニア州)
2015年の平均年収: 10万5,091ドル(約1,272万円)
対前年比: 10%増

4位:ボストン(マサチューセッツ州)
2015年の平均年収: 10万3,675ドル(約1,255万円)
対前年比: 7%増

5位:シアトル(ワシントン州)
2015年の平均年収: 10万3,309ドル(約1,250万円)
対前年比: 4%増

6位:ボルチモア(メリーランド州)/ワシントン D.C.
2015年の平均年収: 10万2,873ドル(約1,245万円)
対前年比: 5%増

7位:ミネアポリス(ミネソタ州)
2015年の平均年収: 10万379ドル(約1,215万円)
対前年比: 9%増

8位:ポートランド(オレゴン州)
2015年の平均年収: 10万309ドル(約1,214万円)
対前年比: 10%増

9位:サン・ディエゴ(カリフォルニア州)
2015年の平均年収: 9万8,934ドル(約1,197万円)
対前年比: 5.1%増

10位:オースティン(テキサス州)
2015年の平均年収: 9万8,672ドル(約1,194万円)
対前年比: 5.9%増

編集=上田裕資

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