どんな商品でも売る、セールスの極意6箇条

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iPadを買うつもりでマンハッタンの家電量販店を訪れた友人は、彼の話をろくに聞きもせずにアクセサリーや小物を熱心に勧め、お得な料金プランの説明を始めた販売員に辟易し、早々に逃げ出した。向かった先はアップルストア。「店員に煩わされずに自分で決めることができてほっとしたよ」と彼は言う。

店頭セールスの販売員の教育プログラムを各国で展開するHuthwaite社によれば、「重要なのはまず顧客の話を聞くことだ」という。買い手がどのような状況にあり、何を求めて店に来たのかを把握してアドバイスすれば自ずと購入に結びつく。

アップルの新製品を買おうとする人たちは、店員にあまり構われたくないと思っている。しかし、それ以外の顧客に対しては、相手の話を引き出すことが売上を増進させる最も有効な手段だ。車を買おうと販売店にやって来た女性がいるとしよう。販売員がまずやるべきことは彼女が何を欲しているのかを知ることだ。通勤用の車が欲しいのか、子供たちを乗せてスポーツ観戦に行くのか、それとも両方の用途に使いたいのか。

世間では優秀なセールスマンというのは、饒舌で押しが強い人物と思われている。だが、本当に優秀な成績をあげているのは、聞き上手で顧客の話からヒントをつかみ取り、的確なフォローをしているセールスマンだ。顧客の話をうまく引き出し、あなたの会社の製品を買いたいと思わせれば、長いつき合いにつながるだろう。

1.顧客のニーズをリサーチする
事前に顧客について詳細に調べること。例えば医療機器を病院に売りたいのであれば、病院が何を求めているのかを綿密にリサーチしてから最初の商談に臨む。

2.目的が何なのかを尋ねる
どんな目的に使いたいから購入するのかを、まず相手に尋ねる。

3.的確な質問で相手の話を引き出す
相手のニーズを把握した上で的確な質問で話を引き出し、自社の製品がどんなところで役立つのかをアドバイスする。

4.顧客の言うことに注意深く耳を傾ける
自分が話すより顧客の話を聞くことに重点を置く。

5.購入をチームで検討している場合は個別にメンバーと話す
チームリーダーはもちろん、それぞれのメンバーがどんな立場にあるのかを個別に話すことで把握する。誰が購入決定に関して一番影響力があるのか、購入後、実際に使用するのは誰なのかを見極めることが大切だ。

6.自社の製品が問題解決に役立つことを示す
顧客のニーズにぴったり合い、ソリューションをもたらす製品であることを強調する。


編集=速水由美

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