教育

2024.05.17 16:45

理工系ジェンダーギャップ解消へ 芝浦工業大学の入学者女子率が過去最高に

リリースベース(松村)
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理工系に進む女子が男子にくらべて少ないことは全世界的に問題視され、STEAM教育の強化などさまざまな対策が進められているが、決して女の子は理工系が嫌いというわけではない。女子学生を積極的に受け入れてきた芝浦工業大学の女子新入学生の大幅増加が、それを物語っている。

芝浦工業大学は、2018年から女子学生比率の向上のための取り組みを行っている。まず、女子のための公募制推薦入学者選抜の実施。現在は理工系女子特別入学者選抜となり、2024年度にはこれにより75人が入学した。2022年からは入試の成績が優秀だった女子入学者100人に入学金相当の初学金を支給。また同年、女子高校との連携による1週間の研究室体験インターンシップを開始し、女子高校生と保護者を対象とした「女子向けミニオープンキャンパス」も行っている。
芝浦工業大学公式ホームページより

芝浦工業大学公式ホームページより

また、少数者である女性の卒業生、在学生、教職員のネットワーク「Shiba-joプラチナネットワーク」を設立し、女子高校生向けに情報発信も行っている。

こうした努力が実り、今年度の入学生の女子の比率は26.6パーセントとなった。前年度が21.3パーセントだったので、5パーセント以上の増加だ。2024年の全学年の女子の比率(21.8パーセント)に対しても大幅増だ。

女子が行きやすい環境になれば、それに応じて女子の入学志望者も増えることがこれでわかる。こうして女性エンジニアが増えて、日本が多様で豊かなアイデアに富むエンジニアリングの国になっていくことを期待したい。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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