2024.03.12 18:00

2024年版「最も環境に悪いクルマ」 ワースト12台中9台が米国車

また、注目すべきは「最も環境にやさしいクルマ」12車種の中には3万5000ドル(約515万円)以下から購入できるクルマが多数含まれていたのに対し「最も環境に悪いクルマ」12車種のうち8車種が10万ドル(約1470万円)を超えることだ。これはつまり(母なる自然にとってありがたいことに)、ごく一部の限られた層にしか売れないクルマということになる。

この記事の文末には、ACEEEの調べによる「最も環境に悪いクルマ」12車種の車名と、2024年版で獲得したグリーンスコア点数、米国における販売価格(日本で販売されている車種は日本での価格も。ただし仕様は異なる場合がある)を記しておく。

環境に「やさしくない」電気自動車も

ACEEEの「最も環境に悪いクルマ」2024年版を見ると、興味深いことに、純粋な電気自動車が1台含まれていることに気づく。GMC ハマー EV SUVは、排ガスをまったく出さないクルマでも、特にその重さと効率の悪さから、長期的には母なる自然に害を及ぼす可能性があることを証明している。電気の力で最高出力830馬力を発生する10万ドルのハマーは、車両重量が4.5トンを超え、100マイル(約161km)を走行するごとに63kWhの電力を消費する。他のどのEVより電力消費が早い。これに対し、米国環境保護庁(EPA)によると、現行で最もエネルギー効率の高いEVであるヒョンデ IONIQ 6(アイオニック6)は、同じ距離を走るのに24kWhしか消費しない。

今年の「最も環境にやさしいクルマ」に加え、ACEEEのウェブサイト「GreenerCars.org」では、現在のEVの充電インフラでは要求に合わないドライバーのために「より環境にやさしい」内燃エンジン車やハイブリッド車の選択肢も特定している。2024年に選ばれたそれらのクルマには、内燃エンジン搭載の小型車である三菱ミラージュやミニ・クーパー・コンバーチブル、キア・ソウル、そして2人乗りスポーツカーのBMW Z4、中型ピックアップトラックのフォード・レンジャーなどが含まれる。

ACEEEの調べによる2024年版「最も環境に悪いクルマ」12台

メルセデスAMG G63
グリーンスコア:20点
米国価格:18万4000ドル(約2710万円)から 
日本価格:3200万円(メルセデスAMG G 63 グランド・エディション)

メルセデスAMG G 63 グランド・エディション(MERCEDES-BENZ GROUP AG)メルセデスAMG G 63 グランド・エディション(MERCEDES-BENZ GROUP AG)


ラム 1500 TRX 4x4
グリーンスコア:22点
米国価格:9万8335ドル(約1450万円)から 
ラム 1500 TRX 6.2L スーパーチャージドV8 ファイナル・エディション(Stellantis) 

ラム 1500 TRX 6.2L スーパーチャージドV8 ファイナル・エディション(Stellantis) 


フォード F-150ラプターR
グリーンスコア:24点
米国価格:7万9975ドル(約1180万円)から
フォード F-150ラプターR(Ford) 

フォード F-150ラプターR(Ford) 


キャデラック・エスカレードV
グリーンスコア:26点
米国価格:15万2295ドル(約2240万円)から
キャデラック・エスカレードV(General Motors)

キャデラック・エスカレードV(General Motors)

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翻訳=日下部博一

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