マーケティング

2023.11.22 08:00

デジタルから子育てのアイデアまで。佐藤ねじの企画術


佐藤:僕はボードゲームが好きなのでよく例えに使うんですけど、ボードゲームのプレイスタイルでいうと僕は冒険をするチャレンジャーではないんですよね。プランA、プランB、プランCまで用意して、ゲームの1位を狙って進めていけば最低でも2位は拾える、みたいなスタイル。あとは、引いたカードの運次第で1位になれたらいいという。

出村:ブルーパドルのウェブサイトにも「ホームランは打たないけどヒットを連発します」と言語化されていますよね。それってすごく潔いポジショニングだなと思います。クリエイターって、場外ホームランをいくつ打てるかで勝負している人はいっぱいいますけど、そことはスタイルを差別化されてる。

佐藤:自分は1番打者か2番打者のタイプで、とりあえず塁には出る、もしくは進めるって方が合ってる。ホームランが必要な案件があった場合には4番タイプの人と一緒に組めばそれでいいわけですから。代替できない部分で自分がコミットできていれば、自社だけで完結させる必要はない。

会社ってやっぱり大きくしなければいけないっていうバイアスに陥りがちなんですが、小さくしていくっていうのも一つの手としてあるよなと。

出村:いや、この話が刺さる経営者は多いと思います。でも確かに、ねじさんは大谷翔平よりもイチローみたいな雰囲気ですよね。

佐藤:イチローにたとえられちゃうと、おこがましいというか、恥ずかしいというか…。

出村:いやいや。でもイチローって、ヒットの再現性を極限まで高めるためにルーティンをつくったり、道具にめちゃくちゃこだわったり、トレーニング方法自体を自ら生み出したりするじゃないですか。ねじさんもそのタイプじゃないかなと。

佐藤:確かにルーティーンや習慣化はなるべく増やそうと心がけていますね。ライフハック大好き人間なので。

出村:僕も以前コロナ禍の時に、人それぞれの集中時間を可視化する「PEAKZONE(ピークゾーン)」というプロジェクトを手がけたことがありました。ねじさんも企画に集中するために意識しているルーティンってありますか?
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文=出村光世

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