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2022.12.20 17:00

演劇とお笑いの狭間で 「ダウ90000」蓮見翔が見据える世界

「ダウ90000」蓮見翔

演劇とお笑いの両分野をまたにかけ、今、急速に人気を集める8人組「ダウ90000」。

日本大学芸術学部発のユニットで、メンバーは1997〜2000年生まれの4学年にまたがる。結成からわずか2年だが、2022年10月に行われた新宿シアタートップスでの演劇公演は即完。

一方で、お笑い分野でも、2021年にM-1グランプリで準々決勝、2022年にはABCお笑いグランプリで決勝に進出する好成績を残している。テレビプロデューサーの佐久間宣行や作家のいとうせいこう、お笑い芸人の「東京03」なども、その才能を絶賛する。


「ダウ90000」

すべての公演で作・演出を手がけるのが主宰の蓮見翔。彼個人は2022年、新人劇作家の登竜門である岸田國士戯曲賞候補にもなった。最近では関西テレビの連続ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」のスピンオフ「8人はテレビを見ない」の脚本執筆や、JFN系列の深夜番組「AuDee CONNECT」パーソナリティも務める。

25歳で、演劇、お笑い、そして脚本家もこなす蓮見。彼がやりたいこと、そして見据える先とは──。


──演劇やお笑いに興味を持ったのはいつごろでしょうか。子どものころから前に出るのが好きでしたか?

性格は、小学校のころは結構明るめでしたけど……時期によってころころ変わりましたね。

ある時、三つ違いの姉の友達とよく遊んでいたら「女の子と話しすぎ」と、クラスで軽いいじめにあって。それをきっかけに、自宅から10秒の距離にある図書館に通うようになりました。

夏休みには、朝行って8冊借りて、夕方返してまた8冊借りる。1日に16冊読む習慣ができていたくらいです。児童文学をいろいろと読んでいましたが、大好きだったのは「かいけつゾロリ」シリーズですね。



「お笑い」というジャンルを知ったのも小学校時代です。さまぁ~ずが地元に「モヤさま」のロケで来たことで、彼らにはまりました。DVDを借りてコントを見てみたらむちゃくちゃ面白くて。それを担任の先生に話すと、「M-1グランプリ」の過去回をまとめたDVDを貸してくれて、ますますお笑いにハマっていきました。

ただ、家では夜10時に寝なきゃいけないルールで、かつ親がドラマ好きだったため、バラエティを観る時間が全然なくて。唯一、8時から始まる「イロモネア(ウンナン極限ネタバトル ザ・イロモネア)」は観れたので、それが楽しみでした。録画をして同じ回を何度も繰り返し観ていたほどです。
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文=矢吹博志 編集=田中友梨 撮影=小田駿一

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