起業家

2024.05.13 13:15

次なる「希望の星」たちが見せた飛躍の可能性|RISING STAR Meet-up 2024

眞鍋 武
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4月25日、創業3年以内のスタートアップ起業家・経営陣たちを対象としたイベント「Forbes JAPAN RISING STAR Meet-up 2024」が東京・恵比寿ガーデンプレイス内のザ・ガーデンホールで開催された。2019年のプロジェクト開始以来6回目となる今回は、RISING STAR COMMUNITYメンバーと一般参加者の約380人が集まり、会場は熱気に包まれた。
 
今年から始まった新たな試みが、RISING STAR COMMUNITYメンバーによるブース展示だ。AI、ディープテック、ヘルスケア、環境保全、SaaSなど、さまざまな領域で奮闘する31社が、金融機関のベンチャー投資担当や大企業のオープンイノベーション担当といった一般参加者に熱のこもった事業説明をしたり、起業家同士で交流したりする姿があちらこちらで見られた。
 
会場は約380人のスタートアップ関係者で熱気に包まれた

会場は約380人のスタートアップ関係者で熱気に包まれた

今回は、イベント当日にブースを構えていた2社の起業家に取材。コミュニティメンバーの取り組みや目指す未来について、リアルな姿をお届けする。
 
最初に話を聞いたのは、Powder Keg Technologies代表の濱村将⼈だ。同社は「MUSHIKAGO」という独自の小型セキュリティデバイスを開発。このデバイスは、ネットワークにつながったPCやIoT機器などの資産を自動で検出、AIによって脆弱性診断や侵入テストを実施し、サイバーセキュリティのリスクを可視化する。専用のデバイスを接続するだけで利用できるため、導入は容易だ。

小型セキュリティデバイス「MUSHIKAGO」

小型セキュリティデバイス「MUSHIKAGO」

「ソフトウェアを使ってセキュリティ対策を講じるのは、社内環境を構築する必要があるなどハードルが高い。製造系のセキュリティ業務に従事していた経験から、現場での使いやすさを想定し、最初からハードウェアでの提供を考えていました」(濱村)
 
現在は、SIerをはじめとしたエンタープライズ企業で導入が進んでいる。また、現機能はセキュリティリスクの検知にとどまるが、検知したリスクを解消するためのソリューションまで全自動で提供できるように開発を進めていくという。
 
「サイバーセキュリティの市場規模は海外、特に北米が大きく、投資環境も含めて魅力的だと考えています。国内で実績を積んで、北米への展開を目指します」(濱村)
 濱村将⼈|Powder Keg Technologies

濱村将⼈|Powder Keg Technologies

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文=加藤智朗

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