ライフスタイル

2015.05.14 08:00

大人のシガーと茶色いお酒02 / ザ・ラウンジアマン

パドロンはニカラグア産シガーのトップブランド。米『ciger aficionado』誌で唯一、過去3回の「ベストシガーオブザイヤー」を受賞。イチローズモルトは、肥土伊知郎が秩父でつくる国産シングルモルトウイスキー。英『WHISKEY Magazine』誌で賞を獲得するなど世界的にも評価が高い。「パドロン 1964 エクスクルーシボ」¥2,900、「イチローズモルト 秩父 オン・ザ・ウェイ」¥2,222。

大地の息吹と限りないつくり手の情熱が目に浮かぶ The Lounge by Aman



Padron 1964 Anniversary Series Exclusivo × Ichiro’s Malt CHICHIBU ON THE WAY
パドロン 1964 エクスクルーシボ × イチローズモルト 秩父 オン・ザ・ウェイ


世の中は二極化している。一流ホテルとしてシガーを完璧に揃えるか、いっそ禁煙にするか。前者の代表といえるのが「アマン東京」のラウンジだ。バーの隣にシガー専用のラウンジを設け、シガーとそれに合うお酒を楽しめる完全なる空間ができた。シガー約50種類をビルトイン・ヒュミドールでストック。ビバレッジリストも完璧で、シガーラバーにとっては夢のような空間だ。
バー&ラウンジのマネージャーを務めるのは大野喜裕。シガーとお酒のマリアージュの相談に乗ってもらうのが楽しみだ。今回おすすめの組み合わせは「パドロン 1964 エクスクルーシボ」と「イチローズモルト 秩父 オン・ザ・ウェイ」という玄人好みのチョイス。

昨今国産ウイスキーがブームだが、なかでも注目を浴びているのが、イチローズモルトだ。このウイスキーをつくる肥土伊知郎とは、ウイスキーやシガーの講演で何度かご一緒したことがある。物腰の柔らかい穏やかな方だが、つくる酒は正反対という印象を受ける。秩父という土地の風土と、つくり手の個性が強烈に反映されたウイスキー。例えば、原料麦芽を自社スタッフの手でフロアーモルティングを行い、原酒はミズナラの樽を使用、アルコール度数はなんと58%。そんな強烈な個性を放つウイスキーには、ニカラグア産フルボディシガーの代名詞、パドロンがぴったりだろう。アルコール度数の高さは、シガーのストレングスとも合わせられる。
夕暮れ時にシガーを燻らせていると、バーカウンター越しの窓の向こうに日が沈んでいく。やがて暗くなり、店内にキャンドルが灯された。シガーとモルトの幸せな邂逅。まぶたの裏には、秩父で風に揺られ黄金色に輝く二条大麦と、ニカラグアの大地で風に揺られる広大な緑のタバコ畑が広がってきた。

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ザ・ラウンジ by アマン
天井高8mもの異空間をシガーラバーだけで独占
約70㎡の広々としたシガー専用ラウンジにはゆったりとソファが配され、ボトルプライベートロッカー(会員専用)も設えられている。
●東京都千代田区大手町1-5-6 大手町タワー アマン東京 
TEL03-5224-3333 営12:00 〜24:00 シガー¥1,100〜、スピリッツ¥1,574〜、チャージなし。

広見 護 = 文

この記事は 「Forbes JAPAN No.10 2015年5月号(2015/03/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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